こんにちは、36歳になってしまったリオ(@Rio_reach)です。
就職って、何から始めたらよいか悩みますよね。
「正直、就職なんてしたくない」
「就職したら負けだ」
10年前、当時大学院生だった私はそんなことを、同期と酒を飲みつつ、笑いあっていた記憶があります。
今考えると、完全に現実から目を背けた足の引っ張り合いです。
当時の私はどんな会社がよいかもよくわからず、とりあえずリクナビに登録し、いくつかの会社の説明会になんとなく行ってみる、というなんとなくの就職活動をしていました。
結婚や出産など、自分には遠い将来の話。
どうせ働くしか選択肢がないのなら、男と同じように働いて、仕事を充実させたいと思っていました。
36歳になった今、当時の私は世間知らずの甘っちょろい人間だったな…と正直思っています。
- もっと自分の将来、結婚や出産、育児にまで想像力を膨らませて行動するべきだった。
- 自分の素直な気持ちに向き合うべきだった。
そう感じていて、36歳現在、自分の人生が詰んでいる自覚があります笑
参考までに私の経歴を書いておきます。
- 国立大学の農学系大学院修了
- 一部上場企業のIT会社に正社員として就職、8年間働くもののプチうつになって退職
- 2年間ほど農業サービス会社でアルバイト
- 今年からフリーランスに転身
この記事では、10年前に農学系大学院を修了して、システムエンジニアとして就職した私が、大学院卒の女性の就職や仕事、出産や育児についての現実をお伝えしていこうと思います。
- 大学院に行こうか迷っている女性大学生
- 大学院の修士課程を修了して就職活動をしている、もしくはしようとしている女性大学院生
- 将来子供が欲しいという気持ちが少しでもある女性大学生・大学院生
- 大学院卒で転職しようか迷っている女性
上記に当てはまる方は参考になると思いますので、ぜひこのまま読み進めてみてくださいね。
逆に言うと、子供なんて全くいらない!と考えている女性の方には参考にならない記事です。
大学院卒の女性の人生が詰みやすい理由
身も蓋もないタイトルで恐縮なのですが、大学院卒の女性の人生は、大学卒の女性の人生と比べて詰みやすいと思います。
理由は、出産までに適切な会社や仕事を見つける時間が少ないため、結果として育児との両立ができずに退職に至ってしまう可能性が高いからです。
【まず、前提その1】出産・育児は肉体的・精神的にハードです
画像提供:こてつんさん
出産・育児は想像の何倍もハードです。
子供が産まれると、自分の時間は全くなくなります。
私は時間管理がうまいから大丈夫!!
そんな声が聞こえてきそうです。
いや、本当になくなるんです。
世のボロボロになりながら育児をしている母親を見てみてください!
基本的に、親は子供から目を離すことができません。
寝たきりの赤ちゃんは授乳は3時間ごとですし、目を離したすきにうつ伏せになって窒息してしまうかもしれません。
赤ちゃんが泣いてしまい、1時間ずっと立ちっぱなしであやさなくてはならない時もあります。
子供が大きくなっても、子供は大人の思いも寄らない行動をとるものなのです。
親は、子供が起きている限り、本を読む時間も、スマホをのぞく時間も、テレビを見る時間もありません。
爆発してしまったら、その片付けをしなくてはならないですし、そもそも爆発しないために、あの手この手を尽くす必要があります。
ちょっと目を離すと、思いがけないトラブルが発生することもあります。
ただし、その爆弾は可愛くて、幸福感ももたらしてくれることも事実、ということも追記しておきます。
30歳を超えると体力も衰えます。限られた体力で、自分がやりたいことまで正直できません。そんな時間があったら寝た方がいいです笑
【悲報】保育園に入れてもバリバリとは働きにくい
これは、実際に育児をやってみるとわかるのですが、保育園に入れれば仕事をバリバリできるかと言うと、そうではありません。
3歳を超えるまでは、子供は頻繁に熱を出します。子供が熱を出したら、仕事は休まざるを得ません。
しかし、熱は突然出るので、病児保育に当日入れる保証はありません。それに、39度の熱でぐったりして、泣いている子供を病児保育に預けられますか…?
正直、抵抗のある親がほとんどではないでしょうか?
会社を休むのであれば、会社の人にも迷惑をかけることを謝ったり、仕事の調整をしたりする必要があります。
これが結構、精神的にストレスになります。
このように、出産後は、体力的にも精神的にもハードな生活になるのです。
【前提その2】子供にはお金がかかります
画像提供:ななほしてんとうさん
世の中の大人たちが、子供を育てているのを見ると、案外子供って簡単に育てられるのかな?なんて勘違いしてしまうのではないでしょうか?
違います。子供を1人育てるために、親は金銭的にも大変な苦労をしているのです。
というのも…子供を1人育てるのに必要な教育費は、約1000万円。
私立の学校に行くとなると、2000万円を超えます。
参考:船橋ママスタイル研究所
これは、月額4〜10万円以上、貯金する必要がある計算です。
さらに、離婚してシングルマザーにでもなったら、正直都内では暮らしていけない額です…
【前提その3】35歳以上の出産はリスクです
画像提供:はむこさん
悲しいことですが、妊娠の適齢期は25歳〜35歳。
35歳以上で初産となると、高齢出産となり、妊娠しずらくなる、流産しやすくなる、胎児の先天異常のリスクが高くなるという報告があります。
参考:
omoron 妊娠に適齢期はありますか。
Oggi.jp 知っておくべき【高齢出産】のリスク|杉山力一医師の女性のカラダの不調解決コラム
育児と仕事を両立するためには、自分に合う会社を見つける必要がある
子供にはお金がかかるから働き続ける必要がある。けれども、肉体的、精神的に育児はハード。
だからこそ、ハードな生活でも苦にならない自分の生活や環境に合った会社を見つけることが重要です。
- 仕事内容に満足
- 人間関係が良好
- 立地といった環境が良い
そんな会社であれば、安心して育児をすることができます。
しかし、世の中を見渡すとどうでしょうか?
「会社大好き!」「自分に合った会社だ!」と感じながら仕事している人はなかなか現在の日本では少数派なのではないでしょうか?
そう、自分に合う会社が見つかるなんて、奇跡のようなものです。
それに、仕事内容はともかく、人間関係なんてくじ引きのようなもので、理不尽な人間が近くにいるだけでたやすく崩壊します。
自分に合う会社を見つけるにはどうしたら良いか?
そんな奇跡の会社を見つけるにはどうしたら良いのでしょうか?
それは、働きつつも自分が「楽しい!」「イヤ、嫌い!」という仕事の条件を考えてリストアップし、そのリストの精度を高めて、より良い仕事を求めて転職していくしかないと思います。
例えば私なら、
- 人間が密に関わる仕事はイヤ
- 通勤に時間がかかる仕事はイヤ
- 自分で判断する権限の多い仕事がストレスがなくて好き
- 新しい企画をどんどんやるスピード感のある職場が好き
と言ったように、仕事をしていく中で、「この仕事は楽しい!」「この仕事は正直ツライ」と言ったことが経験からわかってきました。
そして、今、自分が働いている会社が自分に合っている会社かどうかは、正直3年くらい働き続けてみないとわかりません…
3年以内に退職する人が多いのは、それくらい働くとその仕事が自分に合っているかどうか、多くの方が見えてくるからですよね。
一般的に、1、2年はがむしゃらに周囲についていくしかなく、3年目、落ち着いた頃、ようやく自分が会社に合っているか判断できるようになるのだと思います。
実際に出産をする場合をシミュレーションしてみる
画像提供:RRiceさん
前置きがかなり長くなりました。
この項では、実際にシミュレーションしてみようと思います。
大学院卒で、26歳で新卒で入社した場合、3年経ったら29歳です。
ここで、会社が自分に合わない(むしろ新卒で選んだ会社は合わない可能性の方が高い)と気がついた場合、転職をするのがベターでしょう。
無事に転職できたとしても、さすがにすぐに出産は会社に失礼なので、1年か2年はそのまま働くことになるでしょう。 すると、すでに31歳です。
ここで、会社が自分に合わなければ、2回目の転職をすることになります。
しかし、2回目の転職をして、会社が合うかどうか判断できるまでしばらく働いて…と悠長なことをやっていると、出産のタイムリミットに間に合わなくなる可能性があります。
子供が2人欲しい人はなおさらですね。
このように、育児と仕事を両立できる「自分に合う会社」を探すのが出産に臨む前提であるにも関わらず、大学院卒になってしまうと、「自分に合う会社」を探す時間が減ってしまうのです。
大学院卒で年齢的なタイムリミットを考慮すると、転職2回までのうちに、出産してからも働き続けられる会社を見つける必要があります。
しかし、そんな運命的な会社をたった2回で見つけられるのか…というと、正直ちょっとシンドイのではないかなと思います。
大学院生の女性はどうやって新卒の就職先を選ぶべきか?
では、出産・育児に向けて、「自分に合う会社」を見つけるにはどうしたら良いのでしょうか?
その答えの一つが、自分が働きやすい環境や仕事内容の条件の精度を高くして就職活動をする、だと思います。
そのために必要なことが、ありきたりになってしまいますが、徹底的な自己分析ですね。
自分に合う会社って、人それぞれ違うんです。
もしかしたら、あなたは、大企業で働くことに憧れているかもしれません。
しかし、大企業は自分の仕事に対する決定権に乏しかったり、上からの指示を忠実に守る必要がある企業が多いです。政治的な手腕も必要です。
そのような環境が合わない人だってもちろんいるでしょう。
だからこそ、自己分析を徹底的に行い、「自分に合う会社」を見つける精度を高めることは重要です。
自己分析にオススメの本は、本記事の項目就職・転職にオススメの本に記載しています。
大学院卒の女性の転職判断は早いに越したことはない
新卒では一般化している就職活動の作業ですが、自己分析は転職する際の方ももちろん必要です。
これに加えて、厳しい話ですが、漠然と働いている間にも、刻々と出産のタイムリミットが近づいています。のんびりとしているヒマはありません。
- 自分を取り巻く環境で、仮にもし、子供がいる生活(つまり、いつ爆発するかわからない、自分が思い通りにできない10kgの爆弾がある生活)を過ごせますか?
- 会社だけで精神力や体力を奪われて、ヘトヘトで爆弾のお世話ができないような環境ではないですか?
自問自答し、冷静に判断し、迅速に行動しましょう。
ただし、今あなたが32歳以上で正社員であれば、子供が3歳以上になって安定するまでは、少し我慢してみるのもいいかもしれません。
理由は、育休手当と保育園です。正社員という立場はお金の面でも社会的な補償の面でも最強に安定しています。
そうなると、マジで人生詰みますよ…!!
就職・転職にオススメの本・ワーク
新卒での就職活動におすすめ!「絶対内定」シリーズ
新卒の就活の場合、自己分析にオススメなのは、絶対内定シリーズです。
とにかく自己分析ワークが盛りだくさんで、本当に自分に適している会社がどんな会社かをワークを通して見つけることができます。
自己分析をしっかり行うことで、面接時でもスラスラと言葉が出てくるようになりますよ。
ただし、絶対内定シリーズはあくまでも自己分析に特化している本です。面接の技術やSPIといった技術的な要素については含まれていませんのでご注意くださいね。
転職活動におすすめ!適職と出会うための最強実践ガイド
転職の場合は、適職と出会うための最強実践ガイドがオススメです。
一度社会に出て、社会の厳しさを理解しているからこそスーッと納得できるワークや手段が書かれています。
ただし、著者はアメリカの方ですので、英語っぽい文調が苦手な方には苦痛かもしれません。
Amazon、もしくはAmazonの電子書籍のkindleでは、数ページの無料試し読みができますので、気になる方は内容をぜひ確認してみてくださいね。
今すぐできる!「人生でやりたいこと100のリスト」
また、本ではありませんが、特に転職の場合は「人生でやりたいこと100のリスト」を作ってみることもオススメです。
100個書き出すと、自分の本当に望んでいるものを出さざるを得なくなり、自分ってこんな願望があったのか!という自分を発見できます。
まとめ
大学院卒の女性が仕事と育児を両立する大変さを書いていきました。
この記事でお伝えしたかったことをまとめます。
- 出産・育児は肉体的・精神的にとてもハードである。
- みんな平気な顔でどんどん子供を産んでいるように見えるけど、子供1人にあたり教育費は1000万円〜2000万円かかる(つまり、多くの家庭では共働きをしなければ厳しい)。
- そんなハードな生活になっても苦にならない、自分に合った会社を出産前に見つけることが重要である。
- 自分に合った会社は、32歳ごろまでに見つけるべき(初産の出産の適齢期は35歳までのため)。
- 自分に合う会社に出会えるのは奇跡のようなもの。それでも、自分に合った会社を見つけるには、自分が働きやすい環境や仕事内容の条件の精度を高めてリストアップし、より良い仕事を求めて転職していくしかない。
さらっと記事に書きましたが…実行することは、かなり難しいことだと思っています。
環境が変わることには大きな不安が伴いますし、時間も労力もかかります。
しかし、それでも私の経験から言えるのは、その苦労は後々で出産・育児後に自分を楽にしてくれますし、そもそも出産や育児を前提にしなくとも、自分の働きやすい環境や仕事を追求していくことは、自分や家族を幸福に導いてくれます。
子供だって、旦那だって、生き生きと働く母親と一緒に生活したいと思っています。
将来を見据えて、勇気を持って一歩、踏み出してみてください。
私のように、ストレスで自分自身コントロールができず、人も傷つけて、どうしようもなくなって、精神病のようになってから行動し、人生を無駄にしないように…
この記事が大学院卒の女性の背中を少しでも押せて、より良い人生を送るお手伝いができれば嬉しいです。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。