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カラーミーショップのフリープランのメリット/デメリット【実際に使ってみた感想】

2021年5月に新登場したカラーミーショップの「フリープラン」

先日、とあるクライアントさんからネットショップ作成の依頼を受け、カラーミーショップのフリープランを実際に使用しました。

事前に競合サービスであるBASEとも比較して、

最終的にカラーミーショップのフリープランに決めたのですが、実際に作ってみたところ、

  • これは最初に知っておきたかった
  • (良くも悪くも)想定外だった

といったポイントがいくつかありました。

この記事では、実際に使ってみてわかった、カラーミーショップのフリープランのメリット、そしてデメリットについて率直に書いていきます。

「カラーミーショップのフリープランって実際どうなのかな?」

と悩んでいる方は参考になると思いますので、ぜひ記事を読み進めてみてくださいね。

そもそもカラーミーショップとは?

カラーミーショップとは2005年に開始されたネットショップ作成サービスです。

運営会社は日本にあるGMOへパボ株式会社。

カラーミーショップの他、ハンドメイドマーケット「minne」やレンタルサーバー「ロリポップ !」も運営しているインターネットビジネスでは有名な会社です。

カラーミーショップのフリープランとは?

そんなカラーミーショップに2021年5月、月額固定費0円ではじめることができる「フリープラン」が誕生しました。

今までのカラーミーショップは利用するのに月々費用(レギュラープラン:月3300円)がかかっていました。

しかし、フリープランではなんとこれが無料

支払うのは商品が売れたときの販売手数料の6.6%+受注1件につき30円の手数料のみ。

つまり、月額の商品の売上がない場合は支払いが発生しません。

注文が入った分だけ、手数料を支払います。

ビジネスが軌道に乗っていない時でも、低リスクでネットショップを始めることができます。

結論!こんな人はカラーミーショップのフリープランがおすすめ

結論から先にお伝えすると、カラーミーショップのフリープランがおすすめの方は以下のとおりです。

  • 売上10万円以上になる見込み、もしくは本気で目指したい
  • 地域別かつサイズ別(サイズ60、80など)送料を設定したい。
  • 企業のようなかっちりとした顧客対応を行いたい
  • 商品ページ以外のページを自由に追加したい

\2021年5月にフリープラン登場/

カラーミーショップ公式ページへ

競合のBASEと比べて、売上10万円以上になったらプランを切り替えることができるのがカラーミーショップの最大のメリットです。

カラーミーショップ フリープランのメリット

  • 売上10万円以上になったら、プランを変更してコストを削減できる
  • サイトのカスタマイズ性が最も高く、ショップ付きECサイトとして使える
  • メールカスタマイズ、領収書発行機能といった顧客管理・運用機能が充実

それぞれ深掘りして解説していきます。

売上10万円以上になったら、プランを変更してコストを削減できる

カラーミーショップには上位プランに月3300円の利用料で決済手数料が4%になるレギュラープランがあります。

フリープランの決済手数料6.6%に対し、レギュラープランは月々の3300円支払う代わりに決済手数料が安くなるというプランです。

そして実は、売上10万円以上になるとフリープランよりもレギュラープランの方が月額費用が安くなります。

料金をシミュレーションしたイメージ図がこちらです。

つまり、

  1. ビジネスが軌道に乗っていない時期はフリープランで月額固定費を抑えつつネットショップを運用
  2. 売上が安定して10万円以上を超えるようになったらレギュラープランで決済手数料を抑えて費用を節約

なんてことができるんです。

切り替えられるなんて、コスパ◎ですね!

競合のBASEとの比較

なお、月額費用無料のネットショップ作成サービスにはBASEがあります。

手数料を比較すると、

カラーミーショップ フリープラン:売上の6.6%+30円(1注文あたり)

BASE:売上の6.6%+40円(1注文あたり)

10円、カラーミーショップの方がお得になっています。

正確にはBASEでは注文あたりの決済手数料が3.6%+40円、サービス利用料が3%。
合わせて6.6%+40円となります。

10円だけの違いならそんなに大差ないような気がするなぁ。

あ、でもBASEは1つのプランしかないんだね。

そう、確かに10円の差は微々たるもの。

しかし、BASEを選択すると、ずっと決済手数料は6.6%+40円となります。

それに対し、カラーミーショップは売上が安定したらレギュラープランへの切り替えを行うことができ、費用を節約することができます。

先ほどと同じ図ですが、もう一回シミュレーション図を貼っておきます。

売上10万円を超えると、BASEよりもカラーミーショップレギュラープランの方が安くなることがわかります。

長期的な目線で見ると、カラーミーショップではじめるのが一番お得♪

なお、インスタグラム連携や独自ドメインSSL化といったカラーミーショップ有料オプションを追加する場合はプランを切り替えるべき売上金額が微妙に異なります。

より詳細な料金を知るには、以下のページのシミュレーターをやってみましょう。

\ここから料金シミュレーションできます/

費用シミュレーターページへ

サイトのカスタマイズ性が最も高く、ショップ付きECサイトとして使える

カラーミーショップはBASEと比べてサイトの自由度が高いです。

具体的には、

htmlやCSSの編集ができる箇所がBASEに比べて多い。
→BASEはヘッダー部分は編集できない。

フリーページを10ページまで追加することができる。
→BASEは5ページまで。

送料設定を細かく行える
→地方別かつサイズ別(サイズ60、80など)の送料が指定可能なのはカラーミーショップだけ

といったところが挙げられます。

カラーミーショップでも、BASEでも、サービス内で選択するテーマによってはそもそもhtmlやCSSのカスタマイズができなかったり、ページの追加ができないテーマがあります。

有料テーマの購入の際はご注意ください。

ページを追加することで、「ショップページ付きのホームページ」とすることも可能です。

実際に今回私が作成したサイトも「ショップサイト兼ホームページ」になっていて、HTMLやCSSを活用してお店に合うようにテイストを変えています。

WordPressのように月々自分でサーバーを運用しなくても済むので、お客さんにも好評♪

メールカスタマイズ、領収書発行機能といった顧客管理・運用機能が充実

使ってみて想定外だった嬉しいメリットがこれです。

自動返信メールがカスタマイズできる

まず、商品を購入してもらった場合に送信されるメールについてです。

カラーミーショップでは、システムが自動で送信してくれるメールの内容をカスタマイズすることができます。

カラーミーショップのメール内容設定画面(2021年10月現在)

また、自動返信メールのテンプレートを基に、1件1件の注文ごとに内容を編集して送信することも可能です。

商品特有の注意点や連絡事項など細かい気遣いができますね!

それに対し、BASEはお客様に送付されるメールの内容をカスタマイズすることができません。

参考:BASE ヘルプページ 自動送信メールの文言変更はできますか?

なので、カラーミーショップと同じようなことがやりたい場合は、個別メッセージ機能を使って手動でやりとりをする必要があります。

請求書、領収書、伝票などを印刷可能

カラーミーショップでは、

  • 請求書
  • 領収書
  • 受注伝票
  • 納品書

といった書類を印刷することが可能です。

なお、BASEでは領収書の発行は行っていません。

参考:BASE ヘルプページ 請求書や領収書をもらうことはできますか?

請求書などはともかく、領収書は購入者から求められることもあります。

そのときに、領収書の発行ができない、となってしまいますと信用を失いかねませんよね。

もともと、カラーミーショップは企業向けのショップサイトサービスなので、受注管理・顧客管理がしっかりしています。

\試しに使ってみるならこちら/

カラーミーショップ公式ページへ

カラーミーショップ フリープランのデメリット

さて、ここからが本題です。

ざっと調査するだけではわからない、実際に使ってみてわかったデメリットを書いていきます。

  • 商品登録数無制限と書いてあるものの、実際にはストレージ制限でひっかかる
  • 独自ドメインのSSL化が有料であるため、実質月額1100円かかる
  • 決済会社への審査申し込みが面倒

商品登録数無制限と書いてあるものの、実際にはストレージ制限でひっかかる

画像引用:カラーミーショップ公式ページ(2021年10月現在)

カラーミーショップ公式ページにはすべてのプランで「商品登録数 無制限」と記載があります。

しかし、実際の登録数は「ディスク容量」に制限されます。

ヘルプページにも実際、

ディスク容量の範囲内であればご登録いただける商品数に制限はございません。

引用:カラーミーショップヘルプページ 登録可能な商品数は何点でしょうか
 

「ディスク容量の範囲内であれば」と記載されています。

例えば、実際に商品ページで幅600px、高さ400pxの写真を使用すると仮定すると、大体写真1枚あたりの容量は150KBとなります。

さらに、1商品で4枚、写真を使用すると仮定すると、

150KB × 4枚 = 600KB

1商品あたり合計600KBのデータ容量を使用することになります。

フリープランの場合、ディスク容量は200MB=200000KBであるため、

200000KB / 600KB = 333.33333

つまり、フリープランの場合の商品登録数の目安は333商品となります。

実際にはトップページやフリーページでも画像を使用する(しかもサイズ大きめ)ことを考えると、200商品くらいが登録可能、といった具合に考えておくと良いと思います。

「商品登録数 無制限」という言葉だけを見て、写真のサイズ調整なしに闇雲に商品を登録していくのは危険ですよ。

トップページやフリーページで幅1200pxといったサイズ大きめの写真を多様する場合、容量も気にしましょう。

独自ドメインのSSL化が有料であるため、実質月額1100円かかる

一番、「えぇ〜!」と思ったのがここ。

カラーミーショップのドメインをそのまま使用するのであればSSL化は無料なのですが、独自ドメインを使用した状態でSSL化する場合は月額1100円かかります。

なお、ネットショップでSSL化しないのはクレジットカード情報を扱うサイトとして極めて危険ですので、SSL化は必須です。

また、SSL化していないと、ブラウザで警告が表示されてしまいます。

想像してみてください。

あなたは「保護されていない通信」と警告が表示されているサイトでクレジットカードの入力をしようと思いますか?

…思いませんよね?

このサイト危ないかも」と思われて「別のショップで購入しよう」と購入をやめると思います。

そのため、ネットショップにとってSSL化は常識的に必須です。

なのですが…

カラーミーショップのフリープランは「フリープランと言いつつも独自ドメインのSSL化は有料(月1100円)」なんです。

もちろん、独自ドメインを使用しないという選択肢もあります。

しかし、SEO対策やサイト移行の利便性を考えると独自ドメインは必須かなと思います。

つまり、セキュリティやSEO対策まで考えるなら、月1100円は払って方が良いです。

BASEなら独自ドメインのSSL化も無料

どうしても月額固定費をかけたくない、だけど独自ドメインにしたい!

そんなあなたは、カラーミーショップではなく、BASEにすることをおすすめします。

BASEであれば、独自ドメインのSSL化も無料です。

決済会社への審査申し込みが面倒

これも想定外だったポイントの1つです。

BASEと違い、カラーミーショップは決済審査申し込みの手続きが複雑です。

そもそもまず、カラーミーショップでクレジットカードや銀行振り込みといった決済を使用するためには、カラーミーショップとは別の決済代行会社との契約が必要です。

各クレジットカード会社とネットショップを仲介してくれる会社を決済代行会社と呼びます。

フリープランの場合、決済代行会社はGMOイプシロン一択です。
上位プランでは以下の決済会社も使用できます。

  • ペイジェント
  • 後払い.com
  • イーバンクデビット

参考:カラーミーショップ その他の決済代行会社

決済申請まではカラーミーショップがとてもわかりやすく流れを説明してくれているため、迷うことはありません。

ただ、問題はそのあとの決済会社とのやりとりです。

メールでやるべき指示が飛んでくるのですが、そのメールが「長文・難解・ちょっと不親切」です。

そして、これは私の事前の調査不足、法人での手続きを行ったためなのかもしれませんが、

  • 一次審査と二次審査があるということをこのメールではじめて知らされ
  • 一次審査に通るためには条件があるからちゃんとクリアしているか見とけだの
  • 二次審査中に印鑑証明書を準備しとけだの
  • PayPal決済お申し込みの場合は履歴事項全部証明書が必要だの(そもそも自分がPayPal決済を入れているのかどうかもわからない状態…)

メールで本当に色々言われて、その都度マニュアルを探したり、クライアントに確認するのが手間でした。

カラーミーショップと決済会社が分かれているから仕方ないんだけど、やっぱり手間は手間!

ちなみに、カラーミーショップのフリープランの決済導入説明は、

1. 決済申請ページにて全項目入力する

2. クレジットカード・銀行振込(バーチャル口座の審査完了(利用開始)
 自動でネットショップに設定され利用可能となります

3. 本人確認書類の提出
 GMOイプシロンよりイプシロンより届くメールを確認し、必要書類を提出します
売上の入金などに必要となりますので必ずご提出ください

4. コンビニ払い・Amazon Payの審査完了(利用開始)
3.で提出した書類をもとに審査が行われ利用可能となります
 自動でネットショップに設定され利用可能となります

引用:カラーミーショップ ヘルプセンター フリープランとはなんですか
 

と、決済の利用申請についてサラーッと書かれていただけなので、こんなに大変だとは思いませんでした…。

「またまたぁ、そんな大袈裟な〜!」と思った方。

ぜひ、以下のページを見てみてください。GMOイプシロンの2次審査についてのページです。

>> Step3. 二次審査(GMOイプシロン)

見ましたか?

どう思いましたか?

いろんな決済があって、さらに審査期間がまちまちで、なんか複雑そう…って思った方が多いのではないでしょうか?

私は思っちゃいました笑

決済申請は圧倒的にBASEがラク

そんなカラーミーショップに対し、BASEでの決済審査は圧倒的にラクです。

どれくらいラクかというと、「BASEかんたん決済」の利用申請(必要事項を入力して送信)をするだけ。

カラーミーショップと違い、複雑なフローもありませんし、メールたたくさん飛んでくることもなく、書類提出を求められることもありません。

それでいて、クレジットカード決済だけでなく、キャリア決済、銀行振り込み、コンビニ決済などを利用できます。

個人ではなく法人の場合、VISAとMasterカードはすぐに使用できますが、JCB、アメリカン・エキスプレス カードを利用するには審査が必要です(審査期間は最長2ヶ月程度使用)。

参考:JCB / アメリカン・エキスプレス の利用審査とはなんですか(法人向け)| BASEヘルプページ

難しい手続きが苦手、とにかくサクっとネットショップを立ち上げたい方は、カラーミーショップよりもBASEを選択する方が良いです。これマジで。

それくらい、決済申請はBASEの方がラクです。

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まとめ 長期的に考えればカラーミーショップがやっぱりお得

この記事では、カラーミーショップのフリープランを使ってみて感じたことを紹介しました。

カラーミーショップの一番のメリットはプラン切り替えによって運営費を最適化できること

で、やっぱりこれが一番強いです。

お金をかけずに済むならかけない方がいいと思うので、長期的に見たら費用を節約できるカラーミーショップではじめるのがベストです。

もちろん、色々とデメリットも書きましたが、フリーページが10ページ追加でき、ショップサイトがホームページ代わりにしやすいことを考えると、例え独自ドメイン+SSL化で月額1100円かけたとしてもカラーミーショップは格安です。

もちろん、WordPressなどで自社サイトを作ることもできます。

ただ、サイトの管理をするのもなかなか大変ですし、何かサイトに問題が会ったときに自力で解決する必要があります。

反面、カラーミーショップといったネットショップ作成サービスはサイトに問題があったときでも問い合わせをすることで対応してもらうことが可能です。

「独自ドメイン+SSL化」ってなんだっけ?という方は「独自ドメインのSSL化が有料であるため、実質月額1100円かかる」の見出しをもう一度読み返してみてくださいね。

カラーミーショップのフリープランの登録は3分で完了できます。

リスクゼロですので、迷っているならまずは実際に使ってみましょう。

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ただし、カラーミーショップはBASEと比較すると、

  • 独自ドメインでSSL化する場合は月額1100円の有料オプションが必要
  • 決済申請が面倒

といったデメリットがあります。

もちろん、おすすめは長期的に見て月額費用を節約できるカラーミーショップです。

ですが、

  • 初期にかかる費用を抑えられればOK
  • 面倒な手続きはイヤ
  • とにかく今、サクッと手軽にはじめたい

といった場合は、BASEもアリです。

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この記事が「カラーミーショップのフリープラン」を使おうか悩んでいる方の参考になれば嬉しいです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。