インフラエンジニア

インフラエンジニアのキャリアパスの実態【会社によって決まる】

こんにちは、元インフラエンジニアのリオ(@Rio_reach)です。

あなたはインフラエンジニアとして、どんなキャリアを歩んでいきたいですか?

  • プロジェクトマネージャーになる?
  • それとも、スペシャリストを目指す?

多くの会社では、上記のようなキャリアパスが用意されているように思えます。

そのため、

リオ
リオ
今の会社にそのままいれば、プロジェクトマネージャーかスペシャリストになれるんだ!よし、この会社で求められるまま頑張ろう!!

と勘違いする若手エンジニアは多いです。
ホント…このような若手の勘違いを正してくれない業界が悲しくなります。

何を隠そう、私も勘違いしていた一人でした。

そう、あなたが二次請けや三次請けのITゼネコン内で働いている限りは、会社内の肩書きよりもどの会社で働いているかがキャリアパスでは重要です。

インフラエンジニアのキャリアパスの実態を昔の私のように誤解している若手は多いのではないでしょうか?

なぜなら、この実態は、ITゼネコンに属する会社にとって不都合な実態だからです。

結果、しばらく働き続けて、

自分のキャリアはこんなはずではなかった…!

と気がついても後の祭り。

気が付いた時は転職しようにも、スキルをつけようにも動きにくい年齢になってしまうのです。

本記事では、会社では教えてくれないインフラエンジニアのキャリアパスの実態について、なぜ会社内の肩書きではなく、業界全体で考えた方が良いのか、自分の体験をもとに数記事に分けて深掘りしていきたいと思います。

リオ
リオ
若手エンジニアが冷静に、自分が所属している組織を見つめるきっかけになり、望むキャリアパスを手に入れるきっかけになれば嬉しいです。

この記事を書いている私のスペック

そもそも、この記事を書いている私は何者なんだ!?と思う方もいらっしゃるかもしれませんので、少しだけ私のスペックを書いておきます。

  • 中堅SIerの元インフラエンジニアで8年勤務
  • 航空会社、銀行、大手携帯キャリアといった大企業のインフラ構築プロジェクトを経験
  • 勤務地は東京近辺
  • ほとんどが二次請け、下流工程が中心
  • 保有資格:国家資格では、応用情報技術者、セキュリティスペシャリスト、民間資格ではLPICレベル1、MCP WindowsServer2008
リオ
リオ
記事の信頼性の参考にしていただければ!

インフラエンジニアのキャリアパス

Lan
そもそも、一般的にインフラエンジニアのキャリアパスは2つあるとされています。

  • プロジェクトマネージャー:チームのマネジメントを行う(技術にはほとんど触れない)。
  • スペシャリスト:高い技術力でプロジェクトに貢献する。

ただし、このキャリアパスはあくまでも「業界全体で見たインフラエンジニア」のキャリアパスです。
自分の会社で、そのキャリアが実現できるという誤解をしてはいけません。

まず、ITゼネコン構造を知っておこう

インフラエンジニアのキャリアパスを考える前に、ITゼネコン構造について理解しておく必要があるので、少し話はズレますが解説します。

ITゼネコンのことなんてわかっている方は次の項目へどうぞ。

ITゼネコン構造とは、ひとことで言うと、多重下請け構造のことです。

昨今、自前のインフラを持つのは大企業であるため、ほとんどのインフラエンジニアがこのITゼネコン構造のプロジェクトで働いています。

ITゼネコンの仕事の流れ

システムを開発したい!と考えた会社は、日立・富士通といった大手IT会社に依頼をします。

依頼を受けた大手IT会社は一次請けとして要件定義を行い、システム開発に必要な費用や期間、計画を考えます。そしてその計画に従い、実際の開発を二次請けに依頼します。

二次請けは一次請けからのシステム開発依頼を受けて、二次請け企業で足りない労働力を三次請けに発注し、三次請けは足りない労働力を四次請けに発注し…

と、このようにどんどんと下請けの多重構造になっていくのがITゼネコン構造です。

押さえておきたいポイントは、あなたが所属する会社がITゼネコン構造のどの位置にいるかで仕事内容が異なるという点です。

↓もう少し詳しく知りたい方向けの記事。

【IT業界就職希望者に伝えたい】知らないと損するITゼネコン構造こんにちは、元システムエンジニアのリオ@Rio_reach)です。 IT業界にこれから就職したいと考えているあなた。 「ITゼネコン...

インフラエンジニアのキャリアパスを業界全体で考えなければならない理由

Mushimegane
インフラエンジニアのキャリアパスを業界全体で考えなければならない理由は、この特殊なITゼネコン構造にあります。

比較するために、一般的な業界の例でまず考えてみます。

上記はザックリとした例ですが、普通の会社では、[平社員]→[主任]→[係長]という、上位の人が下位の人をマネジメントし、下位の人は上位の人に労働力を提供する、といった形になっています。

この形の場合、同じ会社で頑張れば、平社員から主任、主任から係長…といった形でキャリアアップし、仕事の質も「責任はあるけれども、やりがいもある立場」になっていきます。

しかし、ITゼネコン構造の場合、通常の会社の場合は1つの会社で完結する「仕事(システム開発)」が複数会社に渡っています。

つまり、普通の会社で言う、平社員のポジションを三次請け会社が、主任のポジションを二次請け会社が、係長のポジションを一次請け会社が担っているようなイメージです。

つまり、ITゼネコンに巻き込まれている会社内で、社内のキャリアパスについて考えるということは、IT業界全体で見ると以下の図の赤三角のとても小さなキャリアパスについて考えているということです。

そんな小さなキャリアパスではなく、上図の大きな青三角、つまり、ITゼネコン全体でキャリアパスを考えた方が合理的ですよね。

リオ
リオ
会社内でのキャリアにこだわっている人は、自分がもっと大きな構造で考えなければならないことを認識しておいた方がいいです。

所属している会社で出世しても、役割は変わらない

Taisho
加えて言うと、あなたが所属している会社で出世したとしても、できる仕事は業界全体で見れば変わりません。

「給料を上げる・より上流の工程に従事する」をキャリアアップとするのであれば、転職をした方がより大きなキャリアアップになります。

二次請け・三次請けの悲しい現実

それでも、やっぱり転職は大変だし…会社内で出世すれば給料も上がるし、このままでもいいのでは?

はい、それはもちろんその通りですし、それでも構いません。

会社内で出世すれば、給料が上がることは事実です。
しかし、給料は転職をした方が圧倒的に上がります。

リオ
リオ
不平等ではあるけれども、それは業界構造上、仕方がないことなんですよね…

また、業務内容はどうしても「ITゼネコン内の会社として与えられている枠」を超えることができません。

その結果、

三次請け会社で肩書きはプロジェクトマネージャーという人が、実態ではただのチームメンバーとして従事している。

みたいな構造も生まれてしまいます。

つまり、あなたが、

大きなプロジェクトを任されるプロジェクトマネージャーになりたい!

と言う将来の理想を掲げていても、頑張るステージが三次請け会社であるならば、実態を伴ったプロジェクトマネージャーにはなれません。

肩書きはプロジェクトマネージャーだけれども、実態はメンバーといった形になりやすいです。

あなたの自社の先輩たちはどうですか?

「プロジェクトマネージャー」や「スペシャリスト」という肩書きの先輩が、肩書きとは違う作業をやっている、客先のプロジェクトでは自分と同じメンバーとして作業しているなんてことはありませんか?

ITゼネコンのプロジェクトにおいて、肩書きは関係ない

Kizoku
ITゼネコンのシステム開発において、あなたの自社の肩書きは全く関係ありません。
関係するのは、一次請けなのか、二次請けなのか…それだけです。

図で言うと、以下のような感じです。

三次請けのベテランの方は、「プロジェクトマネージャー」や「スペシャリスト」といった肩書きがついていることが多いです。

それに対し、一次請けの新人の肩書きは、単なる「エンジニア」です。

しかし、実態は肩書きとは異なり、

一次請けのエンジニアがプロジェクトマネジメントを行い、
三次請けのプロジェクトマネージャーがチームメンバーとして作業を行う。

それがITゼネコンの実態なのです。

リオ
リオ
実際に、三次請け会社の部長がプロジェクトメンバーとして出向している、なんてこともありましたね…その時は何とも言えない複雑な気持ちになりました…

実態に合わないのに、会社内で肩書きが作られる理由

Meishi
では、実態に合わないのに二次請けや三次請け会社内で「プロジェクトマネージャー」や「スペシャリスト」という肩書きがつけられるのはどうしてでしょうか?

理由は、2つあると考えています。

  1. 人材の単価を高くするため。
  2. 人材に夢を見させて、会社を退職させないため。

順に解説してきます。

理由1:人材の単価を高くするため

Ue
二次請けや三次請けの会社の多くが、SESと呼ばれる時間単価の契約でITゼネコン上位の会社に人材を売って提供しています。

SES(システムエンジニアリングサービス)とは
ざっくり言うと、働いた時間に対して報酬をもらう契約のこと。
成果物に責任を持たないと言う特徴もあります。

二次請け、三次請け会社としては、人材をなるべく高く提供したいですよね?

そんな時、ただの「エンジニア」よりも「XXスペシャリスト」と肩書きがあるエンジニアの方が、なんとなく高く売れそうな感じがしませんか?

ですので、売れそうな人材には肩書きがつけられるのです。

理由2:人材に夢を見させて、会社を退職させないため

Yume
会社にとって、人材に退職されてしまうのは大きな損失です。

一方、人間は進むべき道がないと、不安に感じる生き物です。
そのため、

なんかこの会社、どう頑張っても上に行けなそうだし、望むキャリアが手に入らなさそうだな…

気づかれて思われてしまうと、転職されてしまう危険性があります。

ですから、若手エンジニアに対して、プロジェクトマネージャーやスペシャリストといった将来の肩書きを見せることによって、

この会社で頑張れば、プロジェクトマネージャーやスペシャリストになれるのか!よーし、頑張るぞ!

勘違いさせることで、会社側はエンジニアの退職を防いでいるのです。

余談:「スペシャリスト」の肩書きが生まれた背景

Kyaria
特に、プロジェクトマネージャーはともかく、「スペシャリスト」というキャリアパスが産まれたのは、退職者を出したくないという会社の都合が大きいです。

10年くらい昔は、スペシャリストという職種はなく、ある程度インフラエンジニアとしてのキャリアを重ねたら、プロジェクトマネージャーになるというキャリアパスしかありませんでした。

エンジニアの中には

プロジェクトマネジメントなんてやりたくない!自分は技術をもっと磨いていきたい!

と言う技術志向の人はたくさんいます。

会社にプロジェクトマネージャーというキャリアパスしかない場合、技術志向のエンジニアが向かう先は「技術を評価してくれて、もっと給料がもらえる別の会社」です。

だから、二次請け・三次請け会社は、退職者を出さないために、便宜上「スペシャリスト」というキャリアパスを用意して、エンジニアの自尊心を満たして会社に留まらせているのです。

より良いキャリアパスを手に入れるために

Future
ここまで読んでいただいた方には、インフラエンジニアのキャリアパスは、業界全体で考えた方が良いということに気がつけたのではないかと思います。

では、どのように業界の他社のことを知って、選べば良いのか疑問が残りますよね?

リオ
リオ
新卒の就職活動のように、会社に足を運んで、話を聞いて…なんて時間はありません。

そんなあなたにオススメなのが、転職エージェントです。

転職エージェントはあなたの要望を聞き、業界に精通している専門のキャリアアドバイザーが自身のキャリアプランを一緒に考えてくれます。
そして、あなたのキャリアアップにつながる会社を探してくれます。

あなたがやることは、自身の希望をアドバイザーに伝えるだけ。

それだけであなたに合う会社をエージェントがピックアップしてくれます。

転職エージェントはいろいろありますが、持っている情報の質や数が異なります。
また、転職に満足している人の共通点として、「複数のエージェントに登録した」という事実があります。

とは言え、たくさんエージェントに登録すると大変ですよね。

ですので、当サイトでは3つのエージェントに厳選して、登録することをオススメしています。

当サイトでおすすめしている転職エージェント

リオ
リオ
登録はもちろん無料ですので、あなたの望むキャリアを手に入れるために、どんどんエージェントを活用しましょう!!

===

次回以降の記事では、

  • じゃあ、実態を伴ったプロジェクトマネージャーになるにはどうしたらいいの?
  • 具体的にスペシャリストになりたい場合はどうしたらいいの?

ということを書いていきたいと思います。

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ここまで読んでいただき、ありがとうございました!