ネットショップ(ECサイト)には「モール型」と「自社型」の2種類あることはご存知ですか?
2020年5月までは「モール型」「自社型」という分類は、
- サイト作成の自由度
- 集客のしやすさ
- 手数料
が大きな違いでした。
しかし、2020年6月にInstagramにショッピング機能(Shop Now)が「自身が保有するウェブサイトのみ連携可能」に変更されたため、上記に加えて、
- Instagram連携できるか?
も「モール型」と「自社型」の違いに加わりました。
この記事ではそんな最新情報も含めて、「モール型」と「自社型」の違いやメリット・デメリット、そして選び方の基準を紹介します。
モール型と自社型の違いを知らずにネットショップを立ち上げてしまうと、余計な作業やお金がかかってしまったり、最悪サービスが合わずネットショップを作り直す…なんてことになるかもしれません。
そうならないためにも、ぜひこの記事を読んでみてくださいね。
モール型ネットショップは「人が集まるところに出店」
モール型とは、すでに人が集まっている特定のサイト上にお店を出すタイプのネットショップのことです。
具体的には、
などがモール型のネットショップです。
モール型の「モール」はショッピングモールの「モール」をイメージしてもらうとわかりやすいです。
人通りが多くて買い物したい人が集まっているモールにお店を出すイメージですね。
ネットの世界のモールでは、モールサイト内でキーワード検索してもらうことにより、お客さんに自分のショップを見つけてもらいます。
モール型ネットショップのメリット2つ
モール型ネットショップのメリットは以下の通り。
- 簡単に作れる
- 売れやすい
モール型ネットショップのメリット①簡単に作れる
メリットの1つ目は簡単に作れること。
すでに存在するページの型に商品を掲載していくため、決まった情報を入力するだけでOK。
高度なITスキルは不要です。
自社型ネットショップよりも簡単に作ることができます。
モール型ネットショップのメリット②売れやすい
メリットの2つ目は売れやすいこと。
モールサイト自体を利用するユーザーが多いため、サイト内検索で見つけてもらいやすく、売れやすいのもメリットです。
例えば、モール型ネットショップである楽天市場は2021年時点で5000万人以上の利用ユーザーがいます。
参考:impress | コロナ禍で最も利用されているECモールは楽天市場。アマゾン、楽天、ヤフーの利用者属性はどうなった?【ニールセン調査】
楽天市場に出店することで、その5000万人以上のユーザーの目に触れる機会が増え、商品が売れやすくなります。
モール型ネットショップの特徴は「作りやすく、売れやすい」です。
モール型ネットショップのデメリット3つ
モール型ネットショップのデメリットは以下の通り。
- 手数料が高い
- 競合との価格競争になりやすい
- Instagramショッピング(ShopNow)連携できない
モール型ネットショップのデメリット①手数料が高い
自社型ネットショップと比べると、月額費用や商品が売れた時に発生する手数料は高いです。
各サービスによって手数料率は異なりますが、モール型の場合は8%〜15%が手数料となります。
一方、自社型ネットショップの場合は、手数料は4〜7%です。
モール型の手数料がかなり高いことがわかるかと思います。
モール型ネットショップのデメリット②価格競争になりやすい
モール型ネットショップでは似たような競合商品もたくさん出品されています。
さらに、最近では競合の中でいかに目立つか、ノウハウ情報がかなり出回っているため、結果として価格競争になりやすいです。
あなたが個人事業主、中小企業事業者の場合は価格競争に巻き込まれて、結果として疲弊してしまう、なんてことも起こります。
モール型ネットショップのデメリット③Instagramショッピング(ShopNow)連携できない
モール型最大のデメリットは、Instagram連携できない点です。
最近では20代以下では検索を使わなくなりました。
では、20代以下はどうやって情報を集めているのかというと、SNSで検索したり、物を購入したりするようになってきています。
そのような情勢であるため、せっかくネットショップを作るのであればInstagram連携もしておきたいところです。
しかし、モール型ネットショップはInstagram連携をすることができません。
これは2022年において、最大のデメリットだと思います。
自社型ネットショップは「新たに自分のお店を建設する」
モール型とは違い、完全に独立した形でお店を出すのが自社型ネットショップです。
具体的には、
などが自社型ネットショップです。
自社型ネットショップは独立した状態でお店を出すイメージです。
お店を出せばある程度集客が見込めるモール型と違い、自分のショップにどうやって人に来てもらうか、戦略を立てる必要があります。
自社型ネットショップのメリット2つ
自社型ネットショップのメリットは以下の通り。
- 手数料が安い
- Instagram連携できる
自社型ネットショップのメリット①手数料が安い
自社型ネットショップの方が月額費用や商品が売れた時に発生する手数料は安いです。
モール型ネットショップの手数料は8%〜15%。
一方、自社型ネットショップの場合は、手数料は4〜7%。
自社型はモール型と比べて手数料が約半分になっています。
自社型ネットショップのメリット②Instagram連携できる
自社型ネットショップはInstagram連携が可能です。
2022年、ネットショップを開設するならInstagram連携は必須です。
あなたのInstagramをフォローしてくれている人は、あなたに興味を持ってくれている人ですので、そもそも商品が売れやすいです。
投稿を見て「このアイテムいいな」と思った瞬間にネットショップの決済ページに飛べるので、お客さんの手間も少なくて済みます。
Instagram連携ができるのは自社型ネットショップのかなり大きなメリットです。
自社型ネットショップのデメリット2つ
自社型ネットショップのデメリットは以下の通り。
- 作るのが大変
- 自力で集客する必要がある
自社型ネットショップのデメリット①作るのが大変
モール型ネットショップと比べると、ネットショップ自体から作るので大変です。
ただし、最近ではBASEやSTORESといった自社型ネットショップを簡単に作れるネットショップ作成サービスも出てきているので、サービスを活用すればそこまで大変ではないかな、とも思います。
自社型ネットショップのデメリット②自力で集客する必要がある
自社型ネットショップでは、自分でお客さんを集客する必要があります。
商品を売るには、まずはお客さんにお店に入ってもらわなければ話ははじまりません。
しかし、自社型ネットショップはインターネットという広大な土地にポツンと自分のお店を建てているので、自然にお客さんが立ち寄ってくれることはありません。
SEO対策と言われる検索上位にヒットされるような対策をしたり、SNS経由でお店のアピールをしたりと、自力で集客をする必要があります。
モール型ネットショップと自社型ネットショップの見分け方
モール型と自社型の違いはわかったけど、他にもいろんなネットショップ作成サービスってあるよね?どうやって見分ければいいの?
実は、モール型なのか、自社型なのかはそのサービスで使われているURLを見れば見分けることができます。
URLがサブディレクトリ「ネットショップのドメイン/お店の名前」
→モール型ネットショップ
URLが独自ドメイン「お店の名前.com」など
→自社型ネットショップ
URLがサブドメイン「お店の名前.ネットショップのドメイン」
→自社型ネットショップ
モール型ネットショップの場合、URLの後ろがお店の名前になっています。
minneの場合
» minne.com/[お店の名前]
楽天の場合
» rakuten.co.jp/[お店の名前]
このようなURLのネットショップはモール型です。
次に、完全に自社で取得したドメインを使っている場合は自社型のネットショップです。
例えば、本ブログは
se-survival.com
というドメインをドメイン取得会社にて取得しています。
このような[お店の名前].comや、[お店の名前].jpといったURLは自社型のネットショップです。
最後に、URLの前にお店の名前が含まれるパターンがあります。
これはいわゆるサブドメインと呼ばれるものでして、インターネットの世界では自社型に含まれます。
このように、URLを見ればそのネットショップサービスがモール型なのか、自社型なのかすぐにわかります。
モール型ネットショップと自社型ネットショップはどっちがいい?
モール型と自社型の違いがわかったけど、まずはどちらのタイプのネットショップが私には合ってるのかな?
ここからはモール型がおすすめの人、自社型がおすすめの人を紹介していきます。
モール型ネットショップがおすすめの人
- SEO対策をしたり、SNS等を育てる時間がない
- ある程度費用がかかってもOK
- とにかくサクッとネットショップを作りたい
そんな方はモール型がいいと思います。
Amazonや楽天は巨大市場であるため、月額使用料だけでも1万円以上かかるので、企業の方などが対象になるかなと思います。
minneやcreema、メルカリショップは月額使用料は無料ですので、個人の方でも気軽に使用できます。
自社型ネットショップがおすすめの人
- Instagramと連携したい
- ブランドイメージに合わせてカスタマイズしたい
- なるべく費用を抑えたい
そんな方は自社型にしましょう。
迷うのであれば、自社型ネットショップでOK
サクッとネットショップは作りたいけど、でもやっぱり費用が気になるな。
そう迷うのも当然だと思います。
もし、あなたが今、迷っているのであれば自社型にしておくと良いです。
理由は2つあります
- モール型だとどうしても価格競争に巻き込まれてしまう
- 自社型であればInstagram連携ができる
モール型はお客さんはたくさんいるので、あなたの商品を見てもらう機会は増えます。
ただ、他に出店しているお店との比較もされやすいため、新規出店の個人、中小企業者のお店に人を集めるのは難しいです。
最安値にすればいいですが、なかなかそうはいきませんよね。
では、どうしたらいいのかというと、
「あなたから買いたい」といってくれるようなファンを作っていくことが大切
だと考えています。
そのようなファンを作るためには、結局サイトを作り、SNSで見込み客にアプローチしていくのが近道です。
一見、面倒だとは思いますが、これも個人事業主ならではの醍醐味です。
Instagramにショッピング機能が登場したことで、商品購入ページに直接飛ぶことができる画期的な機能が誕生しています。
ですので、Instagram連携ができる自社型のネットショップを作ってみるといいと思います。
最近ではSTORESやBASEなど、自社型かつ、無料で作りやすいネットショップが出てきています。
違いを知った上であなたに合ったネットショップを選ぼう
この記事では、ネットショップ「モール型」と「自社型」の違いについて解説しました。
モール型ネットショップのメリット
- 簡単に作れる
- 売れやすい
モール型ネットショップのデメリット
- 手数料が高い
- 競合との価格競争になりやすい
- Instagramショッピング(ShopNow)連携できない
自社型ネットショップのメリット
- 手数料が安い
- Instagramショッピング(ShopNow)連携できる
自社型ネットショップのデメリット
- 作るのが大変
- 自力で集客する必要がある
費用がかかってもOKであれば、集客を見込みやすいモール型ネットショップが良いでしょう。
ただし、モール型ネットショップはInstagram連携できない点はかなりのマイナスポイントです。
長期的にブランドを育てていくのであれば、Instagram連携ができる自社型のネットショップを育てていくのが2022年の戦い方かなと思います。
迷ったら、自社型ネットショップにしましょう。
最近ではSTORESやBASEなど、自社型かつ、無料で作りやすいネットショップが出てきています。